矯正治療は一般的な歯科治療とは異なり、治療に数年かかることがほとんどです。当院では患者さんの負担が大きくなりすぎないように、最適な時期に矯正治療を開始する心がけています。あまり早く始めてしまうと、期間が長くなりすぎ、治療の途中で虫歯になったり、矯正治療そのものがいやになったり、患者さんの負担が大きくなります。適切な時期に開始すると、治療期間が短くなり、違和感、虫歯のリスク、など患者さんの負担が少なく効率的な治療ができるため、いい治療結果もよくなります。 |
治療の流れ |
1回目の来院 | ◆ 初診相談 |
患者さんの歯並び、かみ合わせ等について診査し、矯正治療の見通しについてお話します。矯正治療を始める時期や矯正装置、治療期間など。約30分 | |
2回目の来院 | ◆ 資料採得 |
診断に必要な写真、顎模型、デジタルX線写真(状態によってはCT撮影)等の資料を採得します。約30分 | |
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3回目の来院 | ◆ 診断 |
治療開始時期、使用する装置、治療期間等について、十分に説明し、患者さんの希望、ライフスタイルを考慮した上で治療を開始します。約30分 | |
4回目以降 | ◆ 治療開始 |
中学生以上の患者さんはすぐに矯正治療開始になり、月に1回の来院となります。小学生の患者さんの場合は、歯の生えかわりや成長の段階により異なります。 |
T期治療 小学生の場合(12才くらいまでのお子さん) |
患者さんが取り外しできるタイプや2-4本の歯に固定するタイプなどのように比較的簡単な装置で治療を行います。上顎、下顎の成長のバランスがとれるように、本来の位置に歯が生えるように環境を整えます。 当院での一般的な矯正治療開始のタイミングは 上下第1大臼歯(6歳臼歯)と上下永久前歯が生えていること年齢でいうと8-9才前後、小学3-4年生前後です。 あまり早く始めてしまうと、期間が長くなりすぎ、治療の途中で虫歯になったり、矯正治療そのものがいやになったり、患者さんの負担が大きくなります。 ただし、 ・上下の骨格のズレが大きい場合 ・舌、口唇の癖がある場合 ・かみ合わせに問題がある場合 ・歯の生え変わりのタイミングが悪い場合 ・骨の中で歯の生える角度や順序が悪い場合 は早めに始めることもあります。 また、口呼吸や舌癖を伴っている場合は、矯正治療と並行して癖の指導を行います。 |
固定式側方拡大装置 | 拡大床(しょう)矯正装置 |
来院時にゆるい矯正力をかけます。装着したまま食事や歯磨きができます | 家にいるときと夜間使用が多く、運動、食事、歯磨きの際ははずします |
U期治療 中学生以降や成人の場合 |
大きな顎の成長がなくなり、細かく歯並び、かみ合わせを作ります。痛みが少なく、歯の移動が早いとされるセルフライゲーションブラケットを取り入れており、効率的な歯の移動ができます。また審美性にすぐれた目立ちにくいブラケット、ワイヤーや表から見えない舌側矯正も選択可能です。 |
セルフライゲーションブラケット装置 | リンガルブラケット矯正装置 | 歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正歯科治療 |
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セルフライゲーションブラケット装置と持続的にゆるやかな力を発揮する特殊なワイヤーで、効率的な歯の移動ができます。歯の色に近いホワイトワイヤーでより目立ちにくく治療ができます。 |
歯の裏側から治療するタイプで、 前からは見えません。 |
従来では難しかった歯の移動が可能になりました。治療後にはずします。 |
マウスピース型矯正装置(インビザライン) | ||
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患者さん一人一人の歯並びに合わせて作るマウスピースを使って歯を動かす装置です。少しずつ歯を動かしたマウスピースを1週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。 歯にブラケットを固定せず、またワイヤーを使用しないので、目立ちにくく、歯磨きもしやすい利点があります。 通常よりも正確な歯型が必要になるので、口腔内3Dスキャナー(iTero element、アイテロ エレメント)を導入しています。 ※マウスピース型矯正装置(インビザライン)は完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。 |
動かした歯を安定させる矯正装置 |
患者さんが必要なときにはずせるタイプや 歯の裏側に細いワイヤーで固定するタイプがあります |
当院の滅菌、消毒 |
当院では患者さんに安心して治療を受けていただけるように感染予防に力を入れています。 また消毒に使う薬剤を減らすため、強酸性水を導入しています。 |
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1次洗浄として超音波洗浄、2次洗浄として高圧蒸気滅菌 (オートクレーブ)を行います |
デンティスター 歯の清掃に使用する器具を 滅菌する機械です。 |
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強酸性水 水を電気分解することにより生成されるpH2.2〜pH2.7の 電解水です。 細菌、ウイルスに対し、瞬時に優れた殺菌効果を示しますが、 人体に対してはほとんど無害です。 手指、器具、診療室内の消毒に使用しています。 |